TOP 寺ブログ Vol.9 散骨のガイドラインと地元漁業者の皆様との関係

Vol.9 散骨のガイドラインと地元漁業者の皆様との関係

公開日:

今回海洋葬「海の弔い」が永続的に存在していくために最も気を遣わなければならない部分、それは地元の漁業者の皆様との関係性です。
漁業者の皆様に不利益を生じないこと、そして地元の皆様から信頼を得ていくこと、これは当プロジェクトにおいて最も大切にしなければならないところです。

妙海寺はこれまでも、檀信徒の漁業者の皆様に大変お世話になってまいりました。その恩返しとして、未利用魚の活用プロジェクトをONE勝浦企業組合の仲間と共に取り組み、わずかながらも成果を上げてまいりました。


その活動の中で得られた経験を活かしながら、この海洋葬でも、地元漁業者の皆様とは幾度となくご相談を繰り返してまいりました。そこでは、共同漁業漁場図を踏まえて漁師さんからのご意見を頂き問題点などないかを話し合ってきています。

そして、下記のガイドラインを遵守、海流の流れをみてご遺骨が沿岸に戻ることのない沖合において散骨することの徹底をお約束しました。

このことにより、深いご理解を頂いた中で「地元漁師さんも応援するぞ!」「俺もいつか散骨で頼む」などという有り難いお言葉を頂きました。

それ以外にも漁場や航路なども含め、様々な角度から散骨のポイントを定めております。
また、日本付近を流れる黒潮海流は、黒潮続流からカルフォルニア海流に乗り太平洋を回遊します。太平洋という大きな命の一部になっていくそんな壮大なスケールです。

何にせよ、風評被害を招く心配が一切ないよう地元漁業者の皆様に向けて、また、自然環境に対して最大限の配慮を行い進めてまいりたいと思います。


出典:日本海学推進機構


出典:一般社団法人平和政策研究所

 

海洋葬 ガイドライン
1 人が立ち入ることができる陸地から1海里以上離れた海洋上のみで散骨を行うこと
2 海岸、浜辺、防波堤、河川、滝、干潟、河口付近やその近辺での散骨を行ってはならないこと
3 散骨のために出航した船舶においてのみ散骨を行い、フェリー・遊覧船・交通船など一般の船客がいる船舶において散骨をおこなってはいけないこと
4 漁場・養殖場・航路を避け、一般の船客から視認されないように努力すること
5 遺骨は1mm~2mmの遺骨と分からない程度に紛骨することを義務とすること
6 散骨をするにあたっては、自然に還らないもの(金属・ビニール・プラスチック・ガラスその他の人工物)を海に撒かない。

※日本散骨協会ガイドラインより※散骨は日本散骨協会に所属している船舶において行います